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関東小安協

海難事故を防止するために有効な情報を掲載しています。

はじめに

次の「7つの安全運航の基本」を守って海上での楽しい1日を過ごされることを祈っております。

  1. 出航前に天気予報を確認し、航海中も常に気象、海象の変化に注意する。
  2. 出港前には、船体・機関を点検する。
  3. 定員オーバーをしない。
  4. 海上交通ルールとマナーを守る。
  5. 見張りを励行し、船位を確認する。
  6. 乗船者全員が、常に救命胴衣を着装する。
  7. 万一に備え、連連絡絡体制を確保する。(国際VHF、防水の携帯電話)。

令和2年の海難発生状況

令和3年1月 

第三管区海上保安本部の発表によれば、令和2年に茨城県から静岡県にかけての海域で発生した事故は、船舶事故403隻、人身事故427人でした。

○ 船舶事故(アクシデント)の特徴

 用途別の船舶事故発生数では、プレジャーボートによる事故が297隻(約74%)ともっとも多く発生し、海難種類としては、機関故障や推進器障害といった運航不能がもっとも多く、次いで衝突・乗揚げとなっています。

プレジャーボートの事故事例

 航行中のプレジャーボートと付近遊走中の水上オートバイが接触し、水上オートバイの乗船者2名が海上に投げ出され。1名が重症、1名が軽傷を負ったもの。
 重傷者は病院に搬送されたが死亡が確認された。

● 人身事故の特徴

 マリンレジャーに伴う海浜事故が107人(約54%)ともっとも多く、遊泳中の事故が54人でそのほとんどが死亡事故となっています。
 また、白鳥型浮輪など大型浮具で遊んでいたが自力で戻れずに帰還不能となった事故、トーイング遊具で遊走中に他の船舶と衝突して骨折等の重症を負うなどした事故が発生しています。。

大型浮具による事故事例

 千葉県館山市沖の海上で4名が大型浮具(白鳥型浮輪)で漂いながら遊んでいたところ、風が強くなったため岸に戻れず自力での帰還が困難となった。

トーイング遊具の事故事例

 静岡県松崎沖海上において、事故車をトーイングチューブに乗せて水上オートバイで曳航して遊走中、水上オートバイを旋回させた際、トーイングチューブが付近錨泊中のプレジャーボートに衝突、左腕骨折等の重傷を負った。

「出航時点検・整備・記録」及び「乗船簿」

 

近年、機関の信頼性が増し、機関故障は少なくなってもよいはずですが、相変わらず機関故障事故が多く発生しています。
 プレジャーボートの機関故障事故はマリーナの救助や僚船の支援を受けるなどによって、事故の数として表れていないもの多くあると推察されます。
 プレジャーボートの中には、自動車と同じような感覚で、船に到着後、荷物を積み込み、すぐに出航される方も見受けられます。 そのため、バッテリーあがり、電極の接触不良やガス欠(燃料不足)、潤滑油不足など初歩的な点検ミスによって、航行できなくなってしまう事故も多く発生しています。

機関故障事故の事例(1)

A丸は、漂泊して遊漁中、釣り場を移動しようと機関を始動しようとしたが、起動せず、折からの風浪に圧流されて付近の岩場に乗揚げたため、携帯電話で救助を要請した。
(原因は、燃料パイプの劣化による欠損)

機関故障事故の事例(2)

B丸は、マリーナを出港、遊走中にエンジンオイル量不足の警報が点灯したため、エンジンを停止してオイルを補給し、その後、再度エンジン起動を試みたものの起動せず、航行不能となり、付近の浅瀬に乗揚げた。
付近をパトロール中の海上保安庁巡視艇が発見し救助された。
(海上保安官が、船外機エンジンに燃料手動ポンプで燃料を送油したところエンジンが起動し、自力航行可能となった。)

ひとたび機関故障事故が発生すると、天候の急変や風潮流の影響によって、転覆や陸岸への座礁といった危険性が増大するなど、人命の危機が懸念されるといった重大な事故に発展するおそれがあります。

一方、これら機関故障事故は、日頃の整備に加え「出航前の点検・整備」を実施することで防止できたと思われるものも少なくありません。

出航時点検

 
 今般、当協会理事であり海上安全指導員 として活動している「樋口 誠六」指導員から、「出航時点検・整備・記録」  (PDF) の提供がありました。

樋口氏ご自身がセーリング・クルージングの前に必ず実施するチェックシートです。
皆様もぜひご活用いただき、安全で楽しいマリンライフの実現なさって下さい。

「出航時点検・整備・記録」 (PDF 102KB) 

機関故障と言うと、軽く考える方がいますが、救助が遅れると大事に至るケースもあります。「118」(海上保安庁)、マリーナ、自宅などの緊急連絡先を記録しておき、躊躇することなく、早めに連絡しましょう。
 もちろん携帯電話は防水パックに入れて持ち歩きましょう!(予備バッテリーも忘れずに!)国際VHFを使用すれば、周囲の船舶に直ちに連絡することができます。
 

大切な命を守る3つの基本

 
 また、「樋口 誠六」海上安全指導員 からは、「乗船簿」  (PDF) についても提供がありました。

樋口氏ご自身がセーリング・クルージングの前に家族やマリーナに提出している「クルージング計画」と「乗船簿」です。
 この乗船簿を記入することで、クルージングに出航する前に、乗船者の人命を預かる船長としての自覚を強く持つことができます。
 事故防止・安全運航に心がけ、笑顔で帰港できるよう活用して下さい。

乗 船 簿 (PDF 70KB) 

乗船名簿

小型プレジャーボート等小型船の横浜港における事故防止の呼び掛け

ボートオーナー、遊漁船業者、レンタル業者の方へボートオーナー、遊漁船業者、レンタル業者の方へ

横浜港内で見張り不十分を原因とするプレジャーボートの衝突による死亡事故が数件発生し、尊い命が失われています。これ以上、不幸な事故を起こさないよう以下のマナーを守って海のレジャーを楽しみましょう。

1.気象の変化に注意しましょう。
 慣れた船でも風や雨、濃霧など天候、海況の変化により普段と全く変わったものになります。最新の気象情報を常に入手し、荒天が予想される場合、出港を見合わせたり、帰港することも命を守るために大切です。

2.常に見張りを徹底しましょう。
 海の上では絶えず周囲の状況が変化しています。航行中は他の船の動きや障害物の有無など常に見張りを励行しましょう。また、船長は釣りに夢中にならず絶えず回りの状況を確認しましょう。

3.スピードの出し過ぎに注意しましょう。
 港内などの船舶通行の多い場所では、スピードの出し過ぎに注意しましょう。船の引き波によって付近に停泊中の船が大きく揺れるなどとても危険です。また、港内では大型船の進路を妨害しないよう早めに避航しましょう。

4.夜間の航行に注意しましょう。
 夜間は船舶だけでなく、灯標や防波堤なども見えにくくなります。
 自船も相手から見えやすいように法令で定められた灯火を掲げましょう。

5.立入が禁止された施設への上陸は止めましょう。
 防波堤など管理者によって立入が禁止された施設への上陸、渡船は危険ですのでやめましょう。

ボートオーナー、遊漁船業者、レンタル業者の方へ(PDF)